確率は公理主義的にいえば\(P:2^\Omega\rightarrow [0,1]\)の内公理を満たすものである。
しかし全体事象\(\Omega\)を抽象的に定めたため、数学の上ではやはり扱いにくい。
まずは、\(\omega\in\Omega\)に数値を当てはめることで、使い勝手を良くしよう。
確率変数というものがある。
これは調べると分かるような分からないようなあやふやな代物で、僕自身よくは分かっていない。
だが、どうやら確率変数とは関数らしい。ややこしい。
\(X:\Omega\rightarrow \mathbb{R}\)
としたとき、\(X\)が関数ならば、一応は確率変数とよんでよさそうだ*1。
このとき、\(\mathbb{R}\)上のn項関係\(R\)を用いて、以下の記号を定義する。
\[
R(a_1,...,a_{k -1},X,a_{k+1},...,n) =
\{ \omega \in \Omega | R(a_1,...,a_{k -1},X(\omega),a_{k+1},...,n) \}
\]
普通は2項関係を用いて定義することのほうが多いが、一般的にこう書けそうだったので、こういう風にした。
見て分かるかもしれないが、\(R(a_1,...,a_{k -1},X,a_{k+1},...,n)\)は\(\Omega\)の要素の集合、すなわち事象になっている。
故に\(P(R(a_1,...,a_{k -1},X,a_{k+1},...,n))\)として確率が求められる。
見た目にわかりづらいかもしれないが、基本的に使うのは等号か不等号くらいのもので、それを用いると次のようにかける。
\( (X=a) = \{\omega\in\Omega|X(\omega) = a\}\)
\((X\leq a) = \{\omega\in\Omega|X(\omega)\leq a\}\)
\((a\leq X\leq b) = \{\omega\in\Omega|a\leq X(\omega)\leq b\}\)
左辺は分かりづらいので括弧をつけた。
こう見ると割りにわかりやすい定義なのかもしれない。
最後に。
\({\rm Im}(X)=X[\Omega]={X(\omega)|\omega\in\Omega}\)の要素数を見ておく。
これが有限、ないしは可算無限であるとき、\(X\)を離散型確率変数とよび、非可算無限であるときに\(X\)を連続型確率変数とよぶのだそうだ。
確率変数が離散型か連続型かによって、確率の計算の仕方が異なるのでちゃんと見ておく必要があるかもしれない。
*1:可測関数やσ-代数などと言った言葉が出てきたが、後に回す。